交響曲への回帰

モーツァルトをフルトヴェングラーが指揮します。これは、ベートーヴェンではありません。

かつて、第9交響曲のすさまじい音、ヒトラー誕生日前夜祭の音楽会の録音を聴いたことがあります。

そのことを、当日の音と結びつけて考えていたことがあります。

でも、それは錯誤であったかも知れません。

モーツァルトの録音をよく聴けば、そこに成立している音は、「マハト」の音です。

楽団とともに、実現させようとしたのは、「マハト」の音であった、と言い換えてもよいでしょう。

戦中に、楽団とともに実現させた、プロとしての仕事です。